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八ヶ岳南麓暮らしなら別荘地に移住するという選択肢も
今回は八ヶ岳暮らしの場所選び。その中でも特に別荘地に定住する、という話です。地方移住というとネットやテレビの情報は古民家DIYや農村暮らしがほとんど。セルフリノベーションには自信がない、という方もいるでしょう。また、いきなり都市生活から飛び込んで地域に馴染めるのか、不安だという人もいるかも知れません。
そんな人たちは別荘地で暮らす、という選択肢も考えてみてもいいかもしれません。八ヶ岳南麓には多くの別荘地があります。別荘地のエリア別の特徴はこちらの記事を参照してください。
また、八ヶ岳南麓エリアでは数が限られますが賃貸物件もあります。賃貸を考えている人はこちらの記事を参照してください。
別荘地で暮らすメリット
別荘というと二拠点生活など、週末だけの利用をイメージする人が多いと思います。しかし別荘と言っても立派な住宅ですからそこで暮らすことは十分可能です。では別荘地で暮らすメリットとはどんなものでしょうか?
別荘地の物件なら手放すときも中古市場が確立している
管理別荘地では中古物件も多く販売されています。これは逆にいうと、物件を手放す時も販売しやすい、ということです。
ログハウスなどは建築から時間が立ってもあまり古く見えません。また好立地であれば中古で販売も期待できます。
管理センターのサービスが利用できる
多くの別荘地には管理センターがあり生活に便利なサービスを提供しています。地域の一般住宅の場合は行政が行っていたり、地域の自治会や組が担うものです。例として以下のものがあります。
- ゴミステーションの運営(ゴミの回収)
- 道路など共用部分の清掃(落ち葉など)、除雪
- (台風などでの)倒木の片付け
特に大雪や台風の後などでは道路など共有部分の整備を行ってくれるのは心強いです。別荘地では管理費を支払うことが一般的です。マンションの共益費や自治会費用のようなイメージです。費用は発生するものの明確な生活サービスを提供してくれるのは生活していてありがたいです。
また多くの別荘地では有料サービスも提供しています。敷地内の草刈りや蜂の巣駆除などちょっと困ったことを相談できるところが近くにあるのも別荘地のメリットと言えるでしょう。
冬の八ヶ岳では時には大雪にあうことも。そんなときも共有道路部分は除雪してくれる別荘地の管理サービスは便利です。
地域会合や当番制などの制約がない
別荘地以外での一般住宅の場合では自治会や区と呼ばれる地域の組織に参加します。参加は任意ですがゴミステーションの管理などはこの組織単位で行っていることが多く、参加しないと何かと不便でしょう。
自治会や区は主に農村部や古くからの市街地が中心です。管理別荘地以外の森林エリアでは自治会や区がないこともあります。その場合は自治会費は発生しませんが(山梨県北杜市の場合)自身で指定の場所までゴミを持ち込む必要があります。
地域によっては自治会や区に参加しないと水道が引けない、などのケースもあります。自治会や区は地域互助の自主的な組織です。当番制の地域清掃や定期的な会合などもあります。
これは地域との濃厚な交流を希望している人には魅力的なものだと思います。一方でテレワークで平日の自由時間が作れない、とか、旅行や出張が多く当番制の参加が困難、という人には重荷に感じるかもしれません。そんな人には別荘地での生活が向いているかもしれません。
別荘地に定住している人も多くいますが地域の人間関係は郊外の住宅地に近いものだと思います。顔を合わせれば挨拶も会釈もしますが過度な干渉はない関係です。
美しい田舎で暮らすのは移住の魅力。同時に地域の自治会・組などへの参加や地域活動への参加が求められることも。
貸別荘を使った「お試し移住」も可能
別荘地の多くでは貸別荘物件も併設しています。貸別荘を利用すればいきなり物件購入をしなくとも1週間などのお試し移住も可能です。
暮らすとなると地域の生活利便性も知っておきたいものです。閑静な場所は逆に言えば不便な場所でもあります。スーパーなどの商業施設や病院、金融機関などがどのくらいの距離にあるのか。冬の寒さや雨の日の生活はどうなのか。実際に体感してから移住をしたほうが後悔が少ないのではないかと思います。
八ヶ岳南麓の毎日の買い物事情についてはこちらの記事も参照してください。
別荘は高い贅沢品?中古なら安い物件も
別荘というとお金持ちの贅沢品というイメージがあるかもしれません。もちろん豪華なものを求めればキリがありません。しかし中古物件を探せばリーズナブルな価格のものもあるものです。
八ヶ岳南麓なら500万円程度からの中古別荘も
場所にもよりますが数百万から土地と建物付きの中古物件も見つけることもできるでしょう。二拠点生活で都内と両方の家賃またはローン支払いが必要な方でもこの金額ならば手が届く、という方も多いのではないでしょうか。
ただし当然ですが安い物件には理由があります。築年数が経っていたり、居住面積が狭いなどの事情があるものがほとんどです。しかしそれの難点が気にならないようであればお買い得な物件もあります。
こちらの記事で500万円物件について書いてあるので参照してみてください。
当然ですが1000万円以上、2000万円以上と予算が許せばさらに候補も広がります。オーナーが高齢化し別荘通いが難しくなり手放す、というケースも少なくないので気に入ったものが出るのをじっくり待つのもよいでしょう。
定期借地権の別荘は低価格なものも多い
別荘地の中には土地は購入ではなく定期借地権のものもあります。購入ではないので土地費用が抑えられ、全体価格もお手頃となります。借地といっても30年など長期間借りられますし、固定資産税なども抑えられます。条件を正しく理解し、納得できるのであればお買い得な物件となるでしょう。
清里の森や小海町公社の別荘が定期借地権で提供されています。
新築物件だと3000万円程度から、が相場
地方移住を考える人が増えてきているからでしょうか。新築別荘の広告も増えてきました。新築の魅力は間取りや装備などを自分の理想で選べることです。
小淵沢などの八ヶ岳南麓で新築別荘の広告を見ると3000万円程度から、が相場のようです。さすがに簡単に手が出る金額ではありませんが都内マンションの高騰を考えると3000万円程度で定住地が手に入るのはお得、と感じる人もいるかもしれません。
また、八ヶ岳南麓の別荘地は軽井沢などと比べれば高いものではありません。新築であっても広さを求めないのであればもっと安く手に入ることもあるでしょう。
自分のスタイルにあった移住を考える
別荘地に定住するメリットを中心に紹介しました。しかしこれが誰にでもメリットになるとは限りません。例えば地域の生活にどっぷりと溶け込むことを魅力と感じている人などには別荘地の希薄な人間関係は魅力なくみえることもあるでしょう。
こんな人が別荘地への移住が向いているのだと思います。
- 平日はテレワークなど仕事があり地域活動に参加する時間が確保できない
- 地域の濃い人間関係は重荷に感じる
- ゴミ管理、草むしり、雪かきなどは管理サービスを利用したい
一方で地方移住して農業を始めたい、とか地域経済に貢献したい、といった目標がある人には農村部や市街地への移住のほうが人脈も築けてよいのではないでしょうか。
自分の望む移住生活を考えて、自分のスタイルにあった拠点を選んでみてください。
八ヶ岳南麓への移住/二拠点生活についてはこれらの記事も参考にしてみてください。
八ヶ岳にテレワーク移住している、たまさんです。今回は八ヶ岳南麓で暮らすなら別荘地に移住するのはどうでしょう?という話です