八ヶ岳暮らしを考えるなら標高を意識しよう

大寒の八ヶ岳南麓

暮らす場所の標高によって快適さは大きく変わる

八ヶ岳南麓への移住・二拠点生活を考えている人は物件の標高についても調べておきましょう。八ヶ岳南麓は地域によって標高差が大きいので気温や天候が全然違うんです。

たまさん

八ヶ岳南麓に暮らしている、たまさんです。このエリアで暮らすなら標高は知っておいた方がいいですよ

ヤツクル募集

気温や積雪は標高によって全く違う

八ヶ岳南麓といっても場所によって標高は大きく変わります。市街地があるのは大体標高700mくらい。別荘地は標高1,000m以上が一般的で、場所によっては標高1,500mにもなります。

なんといっても八ヶ岳は標高2,899mの高山(最高峰・赤岳)です。その麓に広く点在する住宅・別荘地。同じ八ヶ岳南麓といっても場所によって気温や積雪が全く違うんです。ある場所では雨なのにちょっと上に進んだら大雪、なんてことも。当然生活スタイルも変わってきますよね。

雪の八ヶ岳南麓

八ヶ岳南麓の雪。標高によって積雪量は大きく変わる。この日も標高が高いところでは20〜30cm積もる大雪になった。

同じ高原リゾートの軽井沢が市街地で標高1,000m弱、別荘地の一番高いところで標高約1,200mです。軽井沢よりも標高差が幅広いエリアなんです。

八ヶ岳住民は自分の家の標高を知っている

おもしろい話なんですが、八ヶ岳南麓暮らし同士の会話ではお互いの家の標高の話がよく出てきます。つまり多くの人が自分の家の標高を知ってるんです。

これは都市部ではほとんどないと思います。だってあなた、自分の家の標高をすぐに答えられます??これは「八ヶ岳住民あるある」の一つですね。

たまさん

僕の家は標高1,150mくらい。標高900mくらいの人から「おおー、それは寒いですねー」と言われたり。逆に標高1,300mの人から「夏は暑くないですか?」と言われたり。なにかと標高を基準に話をすることも多いんですよね笑

標高が違えば積雪や生活コストも変わる

標高1000m以下なら八ヶ岳でもエアコンは欲しいところ

標高1,000m以下の場所は冬もそこまで寒くはなりません。あまり雪が降ることもないので雪かきなどの心配は低くなります。とはいえ別荘では水道管の凍結防止は必要です。

一方で夏は暑くなります。東京より2, 3℃は低いものの真夏はエアコンなしで過ごすのは厳しいでしょう。古くからの集落や市街地はこの標高のところが多く、このエリアで暮らしている人もたくさんいます。

冬の暖房費はかかりますが標高が高いところと比べればそこまでではありません。そのかわりエアコンが必要になるので夏も光熱費がかかってくるエリアです。

やつがちゃん

どちらかというと別荘地よりも市街地、住宅地のエリアですね

標高1200m以上なら冬の積雪や寒さに備える必要がある

標高1,200mを超えると夏は大変涼しく快適です。夏もエアコンは不要でしょう。まさに高原の避暑地という感じで夏でも朝晩は涼しいくらいの気温です。ただし森の中の物件では少し湿度を感じるかもしれません。

一方で冬の寒さは厳しいものがあります。古い物件では冬場は水道管凍結などのリスクも。また標高が高いので他のエリアより積雪回数も多くなります。八ヶ岳は豪雪地帯ではないので雪はすぐに車に踏み固められ凍結します。道がアイスバーンとなることも多く、冬季の車の運転には十分な注意が必要です。

寒い季節が長く10月中旬〜5月中旬は暖房が必要です。薪ストーブに加え床暖房を入れれば光熱費も高くなるので覚悟が必要です。またこのエリアで中古物件を探すときは断熱性の確認を忘れずに。最新の高気密な家ならまだしも古い家はそのままではかなり寒いはず!

たまさん

寒さは厳しいけど夏の快適さ、冬の美しさが抜群の人気エリアです。しっかり防寒対策をした家を選んでね。

八ヶ岳南麓では居住地の標高はさまざま

八ヶ岳エリアの主な別荘地を地図で紹介します。小規模な別荘地や通常の住宅地もあるのでこのエリア以外で住居を探すことも可能です。

北杜市の別荘地

北杜市の主な別荘地。他にも白州・武川エリアにも別荘地がある。別荘地以外での居住地は小淵沢、長坂がメイン。

諏訪エリア 別荘地

諏訪エリアの主な別荘地。別荘地以外での居住地は富士見駅周辺や茅野市に集中する。

八ヶ岳エリアの別荘地への定住についてはこれらの記事も参照してください。

別荘地

標高1200m以上の居住地(夏は涼しいが冬は寒い)

八ヶ岳を代表する別荘地の多くが標高1,200m以上。実はこれ軽井沢の別荘地よりも標高が高いんです。つまり夏は涼しいけれど、それだけ冬の寒さも厳しということになりますね。

ちなみに清里駅の標高は1,274m。鉄道の駅としては隣の野辺山駅に次いで2番目の高さです。清里の主な別荘地は駅より上部にあります。かなり標高が高いことがわかりますね。

原村も人気が高いエリアです。ここの代表的な別荘地、三井の森は標高1,200〜1,300mにあります。森の中の物件が多いので風を抑えられたり湿度が高かったりするため体感的な寒さは少し和らぎます。

やつがちゃん

清里や原村みたいな有名別荘地はみんな標高が高いのね。蓼科高原が他のところよりずいぶん高いのは知らなかったな。

たまさん

いずれももともと避暑地だからね。このエリアへ移住(定住)するなら冬の備えがしっかりした家を選ぶといいね。小淵沢は雨でも原村は雪、なんてことも多いからね。

  • 標高1,500m以上
    • 蓼科高原(茅野市)
  • 標高1,200〜1,400m
    • 三井の森(原村)、富士見高原(富士見町)、清里の森(北杜市)

標高1000〜1200mの居住地(暑さも寒さもそこそこ)

標高1,000mになると雪の可能性が一気に下がります。積もる雪は年に2, 3回程度。それも数日で溶けてしまいます。この標高には北杜市大泉町や小淵沢町の別荘地が含まれます。

夏の暑さはそこそこ。エアコンをつけていない家もありますがあったほうが快適でしょう。湿度が低いので凌ぎやすいですがさすがに真夏は暑くなります。

やつがちゃん

たまさんの家はエアコンつけてないんでしょ?大丈夫なの?

たまさん

真夏の10日間くらいはちょっとしんどいねー。でも朝晩は涼しくなるからなんとか凌いでるよー

  • 標高1,000〜1,100m
    • グリーンビラ、セラヴィリゾート泉郷(北杜市)

標高1000m以下の居住地(夏は暑いが冬は穏やか)

標高1,000m以下は別荘地というよりは住宅地が増えてきます。小淵沢駅が標高887m。主要な別荘地と比べてずいぶん標高が低いことがわかりますね。

白州や武川には別荘地も広がっています。ここは避暑地というよりは農園がついた別荘が多いエリアかな。標高が高すぎると農作物が育ちにくいので農業に興味がある人にも人気です。

やつがちゃん

ちなみに農園や畑、ワイナリーなんかは標高1,000m以下がほとんどです。あまり標高が高くなると果実が育ちにくくなるからなんです。かわりに標高1,200m以上になるとレタスなどの高原野菜畑や牧場が増えてきますよ。

たまさん

標高800m以下というと高尾山より100mちょっと高い程度ですからね。高原だから涼しいと決めつけない方がいいですよね

  • 標高800〜1,000m
    • 小淵沢駅(北杜市)、富士見駅(富士見町)
  • 標高800m以下
    • 長坂、明野、白州、武川などのエリア

自分にあった標高の居住地を探そう

八ヶ岳エリアは標高700m程度の里山から標高1,500mを超える高原まで幅広い環境で住居を探せます。山を眺める住宅地、農園が付いた家、高原の別荘地。望む生活スタイルに合わせて八ヶ岳暮らしを楽しみましょう。

その時は標高も意識しておくと生活コストや気温がちょっと想像できると思いますよ。

移住/二拠点生活