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ワーケーションには様々なスタイルがある
こんにちは。八ヶ岳にプチ移住して働いている、たまさんです。このブログではワーケーションやテレワークについて書いていこうと思っています。
今回はワーケーションのスタイルについて書いてみます。みなさんはワーケーションを個人で楽しみますか?それとも組織で行いますか?
個人で行うワーケーションは場所を変えたテレワーク
ワーケーションを個人で行う場合は普段からテレワークを行っている人が旅行に出て、旅先で働くケースが一般的です。これは主に2つの効果が期待できます。
- 場所を変えることで(同じテレワークであっても)QOL(生活の質)が高まる
- (バケーションの予定を組むことで)時間制約の中集中することで生産性が高まる
いずれに重きを置いてもよいと思います。同じアウトプットでQOLが高まるならば働くことへの満足度が高まります。働きながら幸せを感じることができればそれは素晴らしいことです。
一方でワーケーションでは少なからずバケーションの時間も取りたいものです。結果として時間制約がうまれ集中して働くことによって生産性が高まっていきます。
個人で行うワーケーションは場所の選択が重要
個人で行うワーケーションの満足度は場所の選択に大きく依存します。普段と同じ仕事をリゾート環境へ持ち出すので違いは場所だからです。今自分が望んでいるバケーションは何なのか?よく考えてみましょう。
スキーやゴルフ、登山。明確なオフタイムでのアクティビティがある人は自ずと行きたい場所が定まります。スキー場(ゴルフ場)に近い、快適なテレワーク環境の整ったホテルを探したり、登山へのアプローチが便利な場所の宿が候補。どんどん自分の望むワーケーション先を探していけることでしょう。
どこでワーケーションを楽しもうか?個人のワーケーションは場所の選択が重要。
そうでない方は今自分が望んでいるバケーションを想像してみましょう。
どんな場所に行きたいのか。考えてみる
緑に囲まれた環境で安らぎたいのか?温泉にゆっくりと浸かって疲れを癒やしたいのか?ビーチリゾートで眺めの良い場所で過ごしたいのか?美味しいグルメを楽しみたいのか?美術館など文化・芸術にじっくり浸りたいのか?はたまたお気に入りの小説やアニメの聖地巡礼をしたいのか?
個人で行うワーケーションの最大の効果はQOLの改善です。自分が望む活動を実践できる場所を選ぶこと。それがワーケーションの効果を最大化するために重要です。
その土地でのプラスアルファがワーケーションの魅力を高める
スキーやゴルフ。明確なオフタイムのレジャーが定まっていれば存分にそれを楽しんでください。きっと満足の行くワーケーションが楽しめることでしょう。
自然環境を楽しむ旅
一方で、なんとなく緑が多い、温泉がある、などの理由で場所を選ぶ場合もあります。その場合も、せっかくですからその場所ならではのプラスアルファを探してみましょう。美しい山並み。静かな森。もしくは湖畔なども素敵ですね。登山やサーフィンなど難しいスポーツを無理に楽しむ必要はありません。ちょっとしたハイキングや散歩だけでも普段と異なる風景は刺激的です。
自然を楽しむのは人気のワーケーションスタイル。ちょっとした散歩だけでも刺激を受ける。
場所を変えてテレワークしても、場所への愛着がなければ、それはコワーキングスペースと同じです。ホテルは快適かもしれませんがせっかくのワーケーションです。ちょっともったいないですよね。
文化・芸術、もしくは人と出会う旅
例えば八ヶ岳周辺をワーケーションに選んだ場合、縄文時代の遺跡が数多くあります。博物館なども各自治体にあり、中には国宝指定されている土偶なども展示されています。なぜ八ヶ岳周辺に縄文時代から人が集まっていたのか?考えながらの遺跡巡りも興味が深まるかもしれません。
他にもその土地に縁のある芸術家の作品を見たり。その土地固有の食文化に触れてみたり。人それぞれの興味ポイントがあると思います。意図せぬ出会いが新しい興味の扉を開くこともあります。
場所を選べなければ出会いに行こう
そこまで意識的に選べない、という人もいるでしょう。それならば「おてつたび」のような参加目的がはっきりしている旅はいかがでしょう?例えば農園の収穫とか旅館の手伝いとか。何らかのお手伝いをする旅への参加サービスです。お手伝いをすることで旅行費用が安く抑えられ、また地域との交流も体験できます。
お手伝いの時間があるのでテレワークの時間確保とのバランスが必要です。ですが時間の融通が効きやすい仕事の場合には試してみても面白いと思います。
時間制約をあえて作り「缶詰」となるスタイルも
一方で、場所を変えてひたすら仕事に集中したい、という要望の場合もあるでしょう。いわゆる「缶詰」になることで集中したい。一泊の中で追い込んで何かを完成させたい。というケースです。この場合、あまりオフタイムを意識するものではありません。利便性の高さや、他の仕事を遮断できる環境を優先した選択になるでしょう。
文豪型ワーケーションというスタイル
古くから文豪などが温泉宿に籠もって執筆するケースがありました。能動的に「缶詰」になることで集中し完成させる。このワーケーションもスタイルとしてありだと思います。これを僕は(勝手な造語ですが)「文豪型ワーケーション」と呼んでいます。
この場合、期間中に絶対に完了させるものを自身に課すのがおすすめです。このスタイルでは缶詰になり集中することが目的です。完成できなかった場合は心理的満足度が得られないためです。
温泉旅館に籠もる、というのは古くから文豪が集中するために行っていた方法。缶詰になることで集中するのも一つの方法。
高級ホテルや温泉宿で高額な出費をしたにも関わらず目的を達成できなかった。となるとワーケーションに対する満足度を得られません。無理のない計画を立て、場所を変え、時間制約を作ることが重要です。集中(自分への追い込み)と完成の達成感。それを得られれば、ワーケーション成功と言えるでしょう。
組織で行うワーケーションは合宿型・研修型が多い
ワーケーションを組織で行う場合は合宿や研修の形を取ることが一般的です。オフサイトでの合宿や研修は以前からも行われてきています。これをあえてワーケーションと定義する必要はないかもしれません。ですが、通常業務のテレワークが普及してきたからこそ、組織としての合宿や研修の価値が見直されてきているのです。組織型のワーケーションでは以下の2つの効果が期待できます。
- 場所を変え日常業務から隔離した中で、時間を区切り生産的に目標を達成させる
- 組織での濃密な対面経験によりチームビルディング、エンゲージメントを高める
場所を変えて時間を区切ることで集中力(生産性)を高める
合宿とは時間を区切り、組織で集まります。強制力のある環境を作ることで成果を作り出します。学生時代の部活動で経験している人もいることでしょう。夏合宿の間にめきめきと上達した、という経験のある人もいるのではないかと思います。
企業、組織で行う合宿では組織または参加個人に目標を設定して行うのが一般的です。組織の場合はアイディアソンなど参加者全体での目標達成を目指し、個人単位の場合は開発合宿のように各々が事前に設定した目標を達成することが目的です。
非日常な環境で生産性を高める
これは特に戦略に対する意識合わせや新規事業への取り組みなど日常業務の中では時間を割きにくいことに対して目標設定すると有効です。重要なことでも多忙な日常の中では手を付けられない議題は多いものです。合宿という非日常環境の中で集中的に取り組むことで手を付けられない重要課題を皆で潰していくことができます。
開発合宿はこれを個人単位で目標設定して行うのが一般的です。参加者は予め各々合宿期間中に完了させる課題を定めます。そして合宿開始時に期間中の成果物をコミットし、合宿終了時に結果発表と振り返りを行う、というものです。もくもくと自身の課題と向き合うため「もくもく会」と呼ばれることもあります。周りのメンバーも集中しているため脱落しにくく、また、周囲のメンバーにアドバイスも求められるため成長機会としても活用できます。
開発合宿については別の記事にも記しているのでこちらも参照ください。
チームビルディングやエンゲージメントの効果も
従来も研修をオフサイトで行うことは珍しくありませんでした。管理職研修であったり営業への新年度キックオフなどが一般的なものです。これは場所を変えて集中する、という効果だけでなく一箇所に集まることでチームビルディングやエンゲージメントを高めるという効果も期待されています。
ですのでオフサイト研修では研修だけに時間を費やすのではなく、チームビルディングのためのアクティビティが盛り込まれているケースが多く見られます。みんなで料理を作る、みんなでゲーム(スポーツ)をする、など内容は様々ですが複数の小チームに分け競争することで小チームの中での一体感を作ったり、初めて会う人同士でのアイスブレイクにも用いられます。
チームビルディングは越境型研修でも有効
最近は越境型研修という、複数の企業から混在して参加者を募る研修スタイルも増えてきました。自社の中だけでアイディアを募っていても固定観念や過去の成功体験に縛られてしまい創造性の高いアイディアが出にくいこともあるためです。
組織で行うワーケーションにはエンゲージメントを高める効果もある。
コア事業の戦略策定などのケースでは同業他社がいる中ではなかなか本質的な議論も難しいかもしれませんが、例えば管理職のマネジメント手法(コーチングやダイバーシティの考え方など)や人事制度(ワーケーションを推進する人事制度など)といった普遍的な内容に関しては他社や他業種の声を聞くことで新たな気づきが生まれることもあります。
越境型の施策では特にこのチームビルディング活動が重要になります。ほとんどの参加者が初対面、かつ他社(他業種)の人の場合、ビジネスでの共通話題を見つけることが難しく、エンゲージメントが低い状況に陥りがちです。そのままでは本音の交換などが難しくなるために初日にチームビルディング活動を組み入れることでお互いの胸襟を開く(アイスブレイク)ために組み込まれるのが一般的です。
ワーケーションは個人でも組織でも活用できる
ワーケーションは個人で行っても組織で行っても効果を得られます。個人で行う場合は(テレワークが認められている業務であることが前提で)個人の費用負担で旅行として実施することが一般的でしょう。なぜならば出張として認める業務上の必然性がないためです。
一部の企業ではテレワークやワーケーションに関する費用一定額の範囲で経費として認める企業もありますが現時点ではまだ限定的です。主には個人費用にて、QOL向上や「缶詰」効果による集中した生産性向上を目的とするものです。
一方で組織型の場合は多くは企業が出張として認めるケースが多いでしょう(越境型研修の場合は参加者は自己啓発の一環として個人の場合もある)。その場合は参加者には終了時のコミットメントや成果報告が求められるのが一般的です。
いずれも場所を変えることの刺激、時間を区切ることでの集中力というワーケーションのメリットを体感できることでしょう。是非個人でも、組織でも、ワーケーションの活用を考えてみてはいかがでしょうか?
その他のワーケーション情報はこちらの記事も参考にしてみてください。