八ヶ岳南麓二十四節気・雨水(うすい)は雪解けと春の始まりの季節

雨の八ヶ岳南麓

八ヶ岳南麓の雨水は春の兆しを感じさせる季節

雨水(うすい)になったら途端に雨です。春が近づいてきているのを感じます。とはいえこの時期はまさに三寒四温。寒暖の差が激しい季節です。

八ヶ岳南麓の一年の移り変わり。二十四節気を紹介します

八ヶ岳南麓は1年を通じて景色が美しいエリアです。春夏秋冬いずれの季節も味わい深い景色があります。そう言えば季節の移り変わりを示す暦として二十四節気がありますよね。八ヶ岳南麓の二十四節気はどんな風景なのか?と思いコラムにしてみました。

たまさん

暦どおりの気候ではないこともあると思いますが、その辺りも含めて発信していきます。

二十四節気とは?

二十四節気とは1年を四季(春夏秋冬)に分け、それをさらに6つの節に分けたものです。有名なのは春分・秋分、夏至・冬至などがあります。

やつがちゃん

他にも立春・立夏・立秋・立冬もよく耳にしますよね。

「季節」という言葉がありますが、正にこの四季と二十四節気の「季」と「節」を組み合わせることでその移り変わりがわかるのです。

二十四節気における雨水とは「雪から雨に変わる季節」

雨水は立春に続く春の季節。とはいえ2月中下旬は感覚としては十分に冬ですよね。この頃から春一番などの南風も増え、雪から雨に変わる季節です。一方、冬の終わりのこの時期、春の大雪が降りやすい季節でもあります。寒暖の差には気をつけましょう。

最近ではそろそろスギ花粉が飛び始める季節、という印象もあるかもしれませんね。

やつがちゃん

立春は有名だけど雨水ってあまり耳馴染みがないなあ。でもこの頃から雪から雨に変わるって考えると納得。

八ヶ岳南麓の雨水は?

雨水初日の2月19日、八ヶ岳南麓は早速の雨です。気温も8℃程度まで上がりました。雨水に入ってからは雪ではなく雨が降るんだろうな、と思わせます。

雨の八ヶ岳南麓

雨水に入ってからは雪ではなく雨の日が増えてきた。気温も高くなってきてるのかな。

たまさん

朝はまだ氷点下なんだけど昼には5℃くらいまで上がりますね。

七十二候という更に細かい暦も

日本の暦は二十四節気を更に細かく分類した七十二候というものもあります。これは3〜4日単位で季節の変化を記すものです。雨水の期間は「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」、「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」、「草木萌動(そうもくめばえいずる)」の3つがあります。

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)は雨が降って土が湿り気を含む頃

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)とは冷たい雪から春の雨に変わる頃、という意味です。2月19日〜23日頃を指します。だんだんと土が潤い始め、植物の芽が出たり動物が動き出す季節です。

たまさん

確かにだんだん鳥の姿が増えてきた気がするなあ。まだ寒いけど早春だね。

早春の沢

入笠山でも沢の氷も溶けはじめてだんだん春っぽくなってきました。

八ヶ岳南麓の土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)はまさにその通りの1日

雨水初日の2月19日は暖かい雨でした。まさに暦どおりで雨が残った雪を溶かしていきました。僕の小屋の周りではまだ花や草の芽は出てきていませんが、もう少しで湿った土からフキノトウなどが出てくる季節かな?

霞始靆(かすみはじめてたなびく)は霞がたなびき始める頃

霞始靆(かすみはじめてたなびく)は初めて春の霞がたなびき始める頃、という意味です。2月24日〜28日頃を指します。

霞、もや、霧、いずれも違いが分かりにくいですが、もやと霧はいずれも細かい水蒸気で見通しが悪くなることを指します。気象上の定義では視界が1km未満だと霧、1km以上だともや、と呼ぶそうです。

ちなみに霞は気象上の定義はありません。霞は春の季語で、春の霧やもやを霞と呼びます。また春以外では霞という言葉は使わないそうです。

たまさん

八ヶ岳南麓で春霞を感じるのは4月に入ってから、だなあ。1ヶ月春が遅い感じです。

八ヶ岳南麓の霞始靆(かすみはじめてたなびく)は雲ひとつない青空だった

2月26日は天気が良かったので入笠山に行ってきました。霞どころか雲ひとつありません。春霞と言いますが、八ヶ岳南麓ではまだ冬なんだなあ、と思います。

青空の入笠山

2023年の2月26日の入笠山。雲ひとつない青空と雪をかぶった八ヶ岳が最高に格好いい。

入笠山はこの時期青空が多くて最高のスノーハイキングコースです。雪山を歩くのってすごく気持ちいいんですよ。ぜひ一度試してみてください。

冬の入笠山

草木萌動(そうもくめばえいずる)は草木が芽吹き始める頃

草木萌動(そうもくめばえいずる)は草木が薄緑に色づき芽吹き始める頃、という意味です。3月1日〜5日頃を指します。

八ヶ岳南麓の草木萌動(そうもくめばえいずる)は春の始まる時期

3月に入ると雪が減り、山に雪形が出ます。八ヶ岳の編笠山はこの季節になると「登り鯉」と「下り鯉」の雪形が出てきます。かつてはこの雪形を見て、そろそろ田んぼの準備だ、と春を感じていたのだそうです。

春の編笠山(上りゴイと下りゴイの雪形)

これは昨年2022年の2月11日の風景。2023年もほぼ同じ時期に大雪となった。

たまさん

なかなか鯉に見えないかもしれないけど、中腹に2つある雪形です。左の下り鯉は実物見るとホント魚っぽいですよ。

この頃から一気に春めいてきます。と同時に東京より約1ヶ月遅れてスギ花粉が飛びはじめるのもこの頃です。

たまさん

草木が芽吹き始めたせいか、この頃から花粉を感じます(涙)

花粉症

八ヶ岳南麓の美しい一年を楽しもう

八ヶ岳南麓では春夏秋冬、各々の季節で美しい自然を見ることができます。暦と照らし合わせてみることで季節の移り変わりを、より強く実感できるのではないでしょうか。

八ヶ岳南麓で楽しめるアクティビティについてはこちらも参照してみてください。

実相寺の神代桜
やつがちゃん

八ヶ岳南麓暮らしの美しさを伝えられたら嬉しいな。