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転職なき地方移住という選択肢
こんにちは。八ヶ岳にプチ移住して働いている、たまさんです。このブログではワーケーションやテレワークについて書いていこうと思っています。
今回は完全テレワークで地方移住、について書いてみます。僕自身はIT企業に勤務していて完全テレワークで八ヶ岳南麓に暮らしています。このブログでも実体験からテレワークでの地方移住をお勧めしていました。ですが最近これがメインストリームになりつつあるように感じてきたのです。
地方移住実施者の過半数が転職せず。収入も変わらず
面白い調査データが2022年3月にパーソル総合研究所から発表されました。これによると地方移住をした人の過半数(53.4%)が移住時に転職をしていない、というのです。調査対象は7,866人とのこと。ですから最低でも4,000人近くが転職をしない移住を行ったことになりますね。
残り半数は移住に伴い転職をしています。ですが15%の人は「仕事内容は同様」の転職と答えています。つまり2/3以上の人が「仕事をほぼ変えずに」移住しているのです。
詳しくはこちらのLink記事(パーソル総合研究所)を参照してください。
地方移住の課題、収入の維持を解決できる
これまで地方移住の最大の課題のひとつが仕事。もっと端的に言うと収入の維持でした。都市部と地方では平均給与が異なります。また、企業数が少ないため就職先の選択肢も限られていました。
この調査では移住前後の収入の比較もしています。すると移住をしても収入に変化がない、と答えた人が58.6%。しかも18%の人は移住により収入が増えたと答えています。収入が増えた理由はこの調査には記していません。僕は転職で収入アップに成功した人が一定数いるのだろうと想像しています。
テレワークでの移住はこの課題を解決できるものです。元来地方移住を検討している都市圏生活者の4割以上がテレワーク移住を希望していました。仕事も収入も変わらない地方移住。今回の調査は実際にそれが進んでいることを示しています。テレワーク移住詳しくはこちらの記事も参照してみてください。
テレワーク実施と収入の維持が地方移住検討の鍵
調査ではテレワーク実施状況と地方移住への検討状況についても記述があります。具体的に近い将来として移住を考えている人。例えば5年以内に移住を考えている人などです。テレワークや遠隔勤務が可能な人ほど具体的に検討している人が多くなっています。
また、地方移住に伴いどの程度収入ダウンを許容できるか?という質問も興味深いです。全体の27.4%が年収ダウンは許容しないと答えています。特に20代ではその比率が46.7%と顕著です。(おそらく相対的に20代は収入が低いためだと考えられます。)
逆に言うと収入の維持ができれば若い層でも地方移住に踏み出す人が増えると考えられます。そしてテレワークで移住が可能になれば転職のリスクも減らすことができます。
テレワークでの移住は三方良し(従業員・企業・地方自治体)
これまでは主に地方移住を考える個人(従業員)にとってのメリット。収入を維持して好きな場所で暮らす点を記しました。一方でテレワークでの移住は企業、地域自治体にとってもメリットがあります。
大転職時代のタレント確保にテレワーク制度は有効
2022年3月にマイクロソフトがテレワークと転職に関して発表した調査があります。ハイブリッドワーク時代の経営層や従業員の意向、転職志向などを調査しています。これは全世界での調査ですが日本の値も個別に記載されています。
日本では33%の従業員が今後1年で転職を検討する可能性が高いと回答しています。これは全世界平均(43%)よりは低いものの大きな値です。そしてこの値はZ世代とミレニアル世代では44%に増えます。(全世界平均では52%)
そして従業員の31%は今後1年でテレワーク環境への移行を検討と回答しています。つまりテレワークできる環境への転職意向が高いことを示しているのです。
柔軟なテレワーク環境を提供できる企業がこの転職意向の受け皿となる可能性は高いと言えるでしょう。また、社内のタレント流出防止にも同様に効果的です。
詳しくはこちらのLink記事(マイクロソフト)を参照してください。
受け入れる地方自治体にとってもテレワーク移住はメリットがある
テレワーク移住が進むことは受け入れる地方自治体にもメリットがあります。2020年12月に内閣府が発表した調査によると年収1000万円以上でのテレワーク実施率は51.0%。年収が高いほどテレワーク実施率は高くなっています。
これまで地方では企業数が限られるため高年収のサラリーマンが限られていました。これはDodaが2021年12月に発表した都道府県別年収のデータでも明らかになっています。高年収のサラリーマン移住を呼び込めれば当然税収増が期待できます。
またこれは地方の学生にとっても就職先の選択肢が広がるということです。これまでは高収入を目指すならば都市部へ転出するのが一般的でした。しかし今後は地方に留まったまま都市圏同等の収入を得る選択肢もあります。特に優れた教育で知られる地方大学を持つ自治体にとっては大きな可能性となるでしょう。
詳しくはこちらのLink記事(内閣府/PDF資料)(Doda)を参照してください。
テレワークでの地方移住にはメリットがたくさん
コロナが落ち着いてもテレワークは一定の定着を示すでしょう。特にナレッジワーカーにとっては当たり前の働き方となってくるでしょう。テレワークで転職なき地方移住。既に地方移住のメインストリームになりつつあります。あなたも一歩踏み出してみませんか?
テレワークについてはこちらの記事も参照してみてください。
また、移住/二拠点生活についてはこちらの記事も参照してみてください。