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ワーケーションの定義は様々
こんにちは。八ヶ岳にプチ移住して働いている、たまさんです。このブログではワーケーションやテレワークについて書いていこうと思っています。
今回はワーケーションの「定義」について書いてみます。ただし定義の厳格化を目指しているのではありません。様々な組織、団体が定義しているワーケーションを見ることで共通している本質を探ってみよう、というのが本意です。
観光庁のワーケーション定義
観光庁は「新しい旅のスタイル ワーケーション&ブレジャー」と定義
Webサイトでワーケーション及びブレジャーについて定義しています。ワーケーションの概要やメリットがまとまっており分かりやすいサイトです。企業・従業員、受入地域・観光事業者各々の目線でのメリットや市場調査データもあります。以下、観光庁のWebサイトからの引用です。
ワーケーションとは?
Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。テレワーク等を活用し、普段の職場や自宅とは異なる場所で仕事をしつつ、自分の時間も過ごすことです。余暇主体と仕事主体の2つのパターンがあります。
ブレジャーとは?
Business(ビジネス)とLeisure(レジャー)を組み合わせた造語。出張等の機会を活用し、出張先等で滞在を延長するなどして余暇を楽しむことです。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/
目的や利用場所に応じて4つに分類
観光庁は出張の延長としての余暇をブレジャーと呼んでワーケーションと区別していますが世の中一般ではブレジャーも広義のワーケーションと捉えられているように思います。また、このWebサイトではワーケーションを目的や利用場所などで4つに分類しています。
詳しくは観光庁のWebサイトを参照してみてください。
日本ワーケーション協会の定義
バケーションだけでなく日本型ワーケーションへの働きかけも
一般社団法人日本ワーケーション協会という団体があります。地域ごとの公認コンシェルジュ制度など新しい試みなどでワーケーションの普及を進めています。
ワーケーションとは、非日常の土地で仕事を行うことで、生産性や心の健康を高め、より良いワーク&ライフスタイルを実施することができる1つの手段です。もともとは、ワークとバケーションの造語ですが、日本の実情に合わせて、必ずしもバケーションだけではない取り組みが各地域で行われています。
https://workcation.or.jp/
また、このWebサイトではワーケーションを目的やスタイルに応じて7つに分類しています。ワーケーションを個人への価値だけでなく地域課題の解決などにも触れています。空き家対策や地域振興など志を持ったワーケーション参加者も多い日本ならではのメッセージだと思います。
詳しくは日本ワーケーション協会のWebサイトを参照してみてください。
日本テレワーク協会のワーケーション定義
一般社団法人日本テレワーク協会という団体があります。ここはワーケーションに留まらずテレワーク全般を推進する団体です。テレワークの効用のひとつとしてワーケーションにも触れています。
ワーケ―ションについて、「ワーク+バケーションの造語」という紹介をよく目にしますが、「休暇」とする認識もあれば、「チーム力や創造力を高める働き方」、「余暇を楽しみつつ仕事をすること」といった考え方もあります。JTAとしては、長めに休暇が取れる、仕事の成果が上がるなど、運用次第では生活と仕事の両面に好影響をもたらすものとの認識が共有されることを期待しています。
https://japan-telework.or.jp/workation_top/
また、このWebサイトではスタイルに応じて4つに分類しています。詳しくは日本テレワーク協会のWebサイトを参照してみてください。
ワーケーションの本質はなんだろう?
普段と違う場所で働く、というのが共通項
様々な団体がワーケーションの定義をしています。そして各々ワーケーションを細かく分類しています。ワーケーションの定義や範囲も少しづつ異なるようにも見えます。
その中で共通している部分を探すと「普段と違う」場所で働く、という点です。
余暇の合間にちょっとだけ仕事をする。場所だけ変えてガッツリ仕事をする。仕事量の濃淡でいくつかの分類に分かれています。
組織で丸ごと実施する。個人で自由に実施する。参加する人数単位でいくつかの分類に分かれています。
自分の普段の業務をテレワークで行う。地域貢献など明確な目的意識を持って行う。目的や志によっていくつかの分類に分かれています。
しかし共通しているのは「普段と違う」場所で働く、という点です。そして普段と違う場所で働くことで得られる幸福感、満足感が効用という点も共通しています。
なぜワーケーションを定義するのか
どうやら各団体の定義に共通しているワーケーションの本質は「普段と違う」場所で働くこと、のようです。ではなぜ各団体がワーケーションを細かく定義しているのでしょう?
これは今のワーケーションが志の高いイノベーター層を中心に実施されているから、と考えています。イノベーター層とはキャズム理論で定義されるものです。新しいテクノロジーやトレンドが市場で普及する際、最初に飛びつく層を指します。
イノベーター層は新しい価値そのものを魅力に感じ、不完全な環境の中で自ら新しい価値を創ることを楽しむ層です。高い志があるがゆえにワーケーションの効果、価値を考え定義を試みているのではないかと思います。
今後は定義よりも実利的に楽しむ層が増えそう
一方でキャズム理論によれば、今後はアーリーアダプター層に普及が広がると考えられます。アーリーアダプター層とは、イノベーター層の次に新しいトレンドを採用する層です。そしてイノベーター層よりも実利を意識する層です。
今後アーリーアダプター層へ普及が進むにつれ、詳細な定義にこだわらない、実利的なワーケーションを楽しむ層がふえるものと考えています。
キャズム理論で考えるワーケーションについてはこちらの記事も参照してみてください。
ワーケーション=「働く場所を選べる」自由
ワーケーションの本質は「働く場所を選べる」自由だと思っています。自分で自由に選べることでQOL(生活の質)を高めることが目的と言えるでしょう。
もっと自由にワーケーションを楽しもう
ワーケーションで地域へ貢献したい、といった志を持つことは素晴らしいことです。また、地域課題解決に取り組む姿は日本のワーケーションスタイルの独自性とも言えるでしょう。
一方で今はワーケーションの可能性に期待するあまり範囲や定義を広げすぎているのかもしれません。ワーケーションという言葉の認知率は高まっています。一方で多くの企業がまだワーケーションを可能とする制度を整備できていません。
もしかするとワーケーションの定義を複雑にしすぎていることで企業の制度整備のハードルを上げているのかもしれません。もっとシンプルに。働く場所の制約をなくす。それだけで十分なのかもしれません。
働く場所を選べる自由。それさえあれば都市でもリゾートでも自由に旅のスタイルを選べます。旅を細かく定義する必要はないでしょう。どんなスタイルでもそれはあなたの好み次第です。
もっと自由にワーケーションを楽しんでみませんか。
その他ワーケーションに関する情報はこちらの記事も参考にしてみてください。