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長引くテレワークで1on1の重要性が高まる
こんにちは。八ヶ岳南麓にテレワーク移住している、たまさんです。このブログではワーケーションやテレワークについて書いていこうと思っています。
今回は1on1について書いてみます。1on1とは文字通り1対1での対話のことです。長引くテレワーク環境の中で注目が高まっています。海外のIT企業では一般的なもので人材育成でも重要なものとなっています。
マネジメントの観点で詳しく知りたい方はこちらの書籍を参考にしてみてください。
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またこちらの書籍も1on1を具体的に実践するにはどうしたらよいかを記しています。より実践性に興味のある方は一読してみてください。
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1on1とはどういうものか
個別に話をすることはこれまでのオフィス環境でもあったことでしょう。基本的にはテレワーク環境でもそれは変わりません。これまでもカフェテリアでカジュアルに話をしたり、「ちょっといいかな」と声をかけて個別に話をする機会があったと思います。
その中での話題は、個別の業務タスクに関するような短期的な課題であったり、キャリア相談などの長期的な課題であったり様々なものだったはずです。
意識的な1on1設定がテレワーク環境では重要
しかしテレワーク環境では意識的にコミュニケーションの場を設ける必要があります。そのために1on1を活用する組織が増えています。定期的に1対1で30分程度の個別対話をビデオ会議などで行う、のが一般的な1on1のスタイルです。定期的に行うことで業務上の相談やキャリア形成に関する対話などをしやすい機会を作ることも1on1の目的です。
テレワーク環境における1on1の価値
テレワークが続くと孤独感や鬱のリスクがある
1on1は特にテレワーク環境では重要です。テレワークは通勤時間をなくしました。これにより家族や趣味の時間を確保しやすい、というメリットをうみました。しかし一方でひとりで働くため孤独感、孤立感を覚える従業員も増えています。いわゆる「テレワーク鬱」が課題になってきているのです。
2021年9月に「月刊総務」が発表した内容によると、コロナ禍で心身の不調を訴える従業員は約4割にものぼります。理由のトップは「テレワークによるコミュニケーション不足、孤独感」(71.7%)とのことです。
孤独感を抑えるには上司との信頼関係が重要
パーソル総合研究所もテレワークと孤独感について2020年6月に発表をしています。それによると孤独感を覚えているテレワーカーは28.8%とのことです。またテレワーク頻度が高いほど孤独感も高まるとのことです。
この調査によるとテレワーカーの不安感は職場のテレワーク比率が2, 3割のケースで最も高くなっています。一斉出社や一斉テレワークと異なり混在することで不安が募る、というのです。今後テレワークと出社が混在するハイブリッドワークが一般的になると予想されています。テレワーク主体の従業員の不安抑制は今後ますます重要になることでしょう。
また、この調査では上司との信頼感や上司の観察力が孤独感を抑えるために有効とあります。孤独感や不安を抑えるための職場のコミュニケーションが求められるのです。
効果的な1on1のために
前述のように1on1を活用することでテレワーク環境での孤独感を抑えることができます。それだけでなく、本人のキャリア構築などの長期的な目標設定も可能になります。それだけでなく各々が目標を持ち、能動的に働く環境も創ることができます。
まずは定期的に1on1の時間を設定することから始めてみましょう。
定期的に1on1の時間を設定しよう
テレワーク環境ではどうしても偶発的なコミュニケーションの機会が減りがちです。毎週または隔週で30分程度の時間を作ってみてください。月1回でもよいですが、月次だと公式な対面になりがちで孤独感などの解消には頻度が低いかと思います。
定期的な設定があると相談のリズムを作ることができます。ちょっとしたことを「今度の1on1で相談してみよう」という環境を作れるためです。相談のリズムは細かいほうがよいものです。特に新入社員や異動してきたばかり、などまだ組織に馴染んでいない場合はもっと高い頻度で行うのが理想的です。
一方多忙で1on1の時間を作れない、という管理職の方もいると思います。しかし積極的に1on1の時間を生み出してみましょう。テレワーク環境ではがんじがらめに監視をするにも限界があります。むしろ能動的に働く環境を作るほうが効果的と言えるでしょう。
思い切って定例会議を減らすなどの工夫をして、できる限り1on1の時間を設けてみてください。
心理的安全性を何よりも確保しよう
1on1で最も重要なのは心理的安全性です。これがないと、いくら高頻度に相談する機会を設けても圧迫面接のようになってしまいます。安心して相談できないと段々事実を隠してしまったり飾った報告になりがちです。形式だけの1on1に陥るのはこの心理的安全性が低い場合が多いものです。
心理的安全性というのは率直な意見を受け入れることで、人格否定などがない環境のことです。
心理的安全性について詳しく知りたい方はこちらの書籍を参考にしてみてください。
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コーチングを用いると効果的
テレワーク環境ではメンバーが能動的に仕事を進めていく環境が必要です。逐次指示命令しなければならない環境では都度報告と確認が必要になりお互いに手間が増えてしまいます。放任とならずに能動的に進めてもらうのに有効なのがコーチングです。
コーチングは直接的な指示(How)を示すのではなく、何をするか(What)、なぜそれが必要なのか(Why)をお互いに合意し、Howを本人に考えさせる手法です。自身でやるべきことを考え、コミットすることで、より能動的な環境を作ることができます。
コーチングは書籍やスクールが多くあるので興味のある方はご自身で色々調べてみてください。こちらの書籍はビジネス環境でのコーチングノウハウを中心としたものなので1on1での会話として参考になると思います。
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1on1で注意すべきこと
このように1on1はテレワーク環境でのエンゲージメントに有効なのですがやり方を間違えると逆に害をなしかねないためいくつかの注意が必要です。
心理的安全性を確保する
テレワーク環境では在宅で働くことが多いため、各家庭固有の課題を抱えながら働く必要があります。これまではオフィスだけで顔を合わせていたため表面化しなかったプライベートの課題(育児、離婚、介護など)を抱えている人もいるかもしれません。
もしかしたら、強烈な詰問を受けている相手がリビングルームなど家族の近くで働いているかもしれません。もしくはぐずる子供がやっと落ち着いたばかりかもしれません。心理的安全性を意識して対話してください。
マイクロマネジメントを避ける
またがんじがらめの監視を行うなどマイクロマネジメントを行うのも避けましょう。テレワーク環境では報告がないと本当に仕事をしているのか不安になる管理職もいることでしょう。しかしテレワーク環境でのマイクロマネジメントは効果が限られます。
むしろ従業員の心理的疲弊や報告のための無益な業務が増えるなどの弊害の方が大きいと言えるでしょう。むしろ目的(Why)や目標(What)を共有し、実行方法(How)は現場に任せるほうが効果的と言えます。
効果的な1on1でテレワークを充実させよう
テレワーク環境は従業員の満足度を高める傾向がありますが、一方で馴染めない従業員も一定数出てきます。また管理職も本当にきちんと働いているか疑心暗鬼となりマイクロマネジメントに陥るケースも散見されます。
理想は従業員が能動的に生産性高く、そして満足度高く働くことです。1on1を有効に活用してテレワークの生産性と満足度を高められる。そんな職場環境になれば嬉しいですよね。
その他の成功するテレワークについてはこちらの記事も参照してみてください。